帝冠様式ネットワーク

その他の評論・建築史・建築ガイド

アール・デコの建築, 吉田鋼市, 中公新書, 4-12-101786-2, 2005.

アールデコを帝冠様式・興亜様式などを含む広い概念として定義しています。

建築 MAP 大阪/神戸 , ギャラリー・間, TOTO 出版, 1999-06.

用語解説に帝冠様式が載っています。

図面で見る 都市建築の昭和 , 鈴木博之・初田亨編, 4-7601-1355-X, 1998-11.

公共建築の帝冠様式と住宅建築の新興数寄屋とが対比されています。 帝冠様式のファッショ性を否定する立場です

10+1 別冊 20世紀建築研究 , 20世紀建築研究編集委員会, INAX 出版, 4-87275-084-5, 1998-10.

近代日本の建築空間 - 忘れられた日本の建築空間, 安原盛彦 , 理工図書, 4-8446-0613-1, 1998-06.

第 5 章「日本建築について」と第9章第9節「帝冠式」で、 擬和風に分類される和冠式のうち、 国家主義的傾向の強いものを帝冠式としています。和風・洋風を問わず、 屋根の特性を失ってかぶせられたように乗っている屋根を冠式と呼んでいます。

写真集 幻景の東京 - 大正・昭和の住い - , 藤森照信・初田亨・藤岡洋保編著 , 4-7601-1652-4, 1998-06.

帝冠様式そのものについての記述はあまりありませんが、 近代和風や和洋折衷の建物の写真がたくさんあります。

近代和風建築 (上巻)―伝統を超えた世界 , 初田亨, 大川三雄, 藤谷陽悦, 建築知識, 4-7678-0030-7, 1998-01.

偽装するニッポン―公共建築のディズニーランダゼイション , 中川理, 彰国社, 4-395-00435-0, 1996-02.

pp. 111-116 の伝統様式の記号化についての記述の中で、 和魂洋才の表現としての帝冠様式と和風イメージの記号としての城郭風屋根 とが対比されています。

海を渡った日本人建築家―20 世紀前半の中国東北地方における建築活動 , 西澤泰彦, 彰国社, 4-395-00444-X, 1996.

V章 3節の「王道楽土のかたち―満洲国の官衙建築」を中心に「満洲国式」(いわゆる興亜様式) についての記述があります。設計競技の中で生まれた帝冠様式と、建築家以外の意見が反映された満洲国式とは別の建築様式だとする立場です。

( 大崎元さんの書評と著者とのメールのやりとり )

[ISBN1878271334] The Japan Guide , Botond Bognar, Princeton Architectural Press, 1878271334, 1995-06 (絶版). (The City Review の書評)

建築思潮03: アジア夢幻 ―the Asian Architectural World― , AF「建築思潮」編集委員会, 学芸出版社, 4-7615-3048-0, 1995-03.

日本の近代建築(下) ―大正・昭和篇―, 藤森照信, 岩波新書, 4-00-430309-5, 1993-11.

第 8 章第 2 節の「伝統との格闘」で和洋折衷・進化主義・近代和風・ アジア主義が取り上げられています。帝冠式は pp. 21-23 で進化主義の「鬼っ子」としての扱い。

異境の昭和文学 ―「満州」と近代日本―, 川村湊, 岩波新書, 4-00-430144-0, 1990-10.

序章 pp. 5-7 に長春 (旧新京) の興亜様式について「西洋の科学文明と 東洋の精神文化との融合」などという記述があります。

[ISBN4306042391] 近代和風建築 , 村松貞次郎・近江榮, 鹿島出版会, 4-306-04239-1, 1988-06.

[ISBN1878271334] アジアの都市と建築 , 加藤祐三, 鹿島出版会, 4-306-04203-0, 1986-12.

p. 281 に旧満州の興亜式という様式が帝冠様式と本質的に同一であるという記述、 p. 308 のソウル旧総督府美術館 (現国立民俗博物館) の意匠が帝冠併合式であるという記述があります。

瓦―日本の町並みをつくるもの , INAX BOOKLET, 伊藤ていじ, 浦辺鎮太郎, 駒井鋼之助, 吉田倬郎, INAX 出版, 1986-03.

「瓦の<ruby>今後<rp> (</rp><rt>ポストモダン</rt><rp>)</rp></ruby>」 (木島安史) に鉄筋コンクリート造に瓦を載せた意匠として帝冠様式が取 り上げられています。

日本建築の再生―ポスト・アメリカンへ, 石井和紘, 中公新書 762, 中央公論社, 4-12-100762-X, 1985-04.

pp. 108-109 および pp. 205-206 に伊東忠太と丹下健三の対比を中心に帝冠様式に関する批判があります。

東海の近代建築, 日本建築学会東海支部歴史意匠委員会, 中日新聞本社, 4-8062-0097-2, 1981-05.

旧蒲郡ホテル・名古屋市役所・ 愛知県庁が帝冠様式の建築として詳しく解説されています。